複数会社からの借入れのデメリット
現在は、総量規制があるのでなかなか多重債務と言う状況にはなりづらいです。
ですが、普通の消費者金融では総量規制の限度枠一杯(年収の1/3まで)でお金を借りることができないので、仕方なしに闇金からお金を借りたという人もいるでしょう。
また、総量規制が施行される前に複数の融資会社と借り入れ契約を結んで、その返済を未だに継続しているという方もいるかもしれません。
そういった方は、複数の金融機関からお金を借りているので、多重債務状態にあります。
多重債務のなにが問題かと言うと、複数の金融会社に対して支払いを行わなければならないので、借金の総額を把握するのが難しいという事です。
また、貸付金利、リボ払いなどの返済方法、そして返済日も会社ごとに異なる場合が多いです。 そうすると、毎月の支払い作業も借入れしている会社の数だけ行わなければならず、手間が掛かることになります。
金利の低い金融機関に一本化
上で述べたように多くの金融機関からお金を借りると様々なデメリットがあります。
そのため、このデメリットを解消するべく複数社からの借入れを、金利の低い1社からのみの借入れに一本化するという考えがあります。
一本化できれば、1社の金融会社にだけ支払いを行えばよいので、返済総額の把握や毎月の返済期日などの支払い管理が楽になります。
デメリットもあることを知ろう
ここまでは、一本化によるメリットだけを述べてきましたが、実は一本化をすることによるデメリットもあります。
それは、仮にグレーゾーン金利で借金の支払いをしていた場合、一本化をする際に、一括返済する金融会社にはグレーゾーンで計算した利息額で当初予定していた返済期間分の利息をまとめて支払わなければならないという事です。
本来、グレーゾーン金利は過払いなので返還請求を行えるのですが一本化でまとめ払いをしてしまうと過払い請求の機会を逸してしまいます。
また、一本化を行った場合は、融資会社は多重債務者だった人に対してお金を貸すわけなので、当然のことながら完済してもらえるかを不安視します。 要は貸し倒れリスクの高い人物とみなすわけです。
その結果、一本化のために融資されたお金の貸付金利は思ったほど低くならない場合があります。 一本化の際の借入れ額が多額の場合は、融資会社は保証人や担保を要求することもあります。
そのため、借金の一本化を検討する時は上記の事を踏まえて、一本化を利用する金融機関と相談の上、十分に内容を吟味する必要があります。