元利均等返済方式とは
元利均等返済方式は、最もよく見られる借金返済方法です。
住宅ローンだけではなく、個人向けの少額カードローンでも元利均等返済方式が多いです。 毎月の支払額は元金と利息になるのは元金均等返済と一緒です。
しかし元金と利息を合わせた金額が一定になる点が、元金均等返済と異なる点です。 毎月の支払額を最初に決めることで総支払回数が決まります。
具体的な元利均等返済方式の計算方法
では実際に元利均等返済方式の計算方法を見てみましょう。
例)借入金額:90万円、実質年率12%、月々の返済額3万円
90万円の残債があるときは、1ヶ月の金利は次のように計算されます。
・(90万円×0.12÷365)×30=約8,876円
月々3万円を支払うと決めたら、1回目の支払いでは21,124円が元金に充当されることになります。
- 返済1回目:支払額30,000円(内利息分8,876円)
- 返済2回目:支払額30,000円(内利息分8,668円)
- 返済3回目:支払額30,000円(内利息分8,457円)
元利均等返済方式のメリット・デメリット
元利均等返済方式のメリットは、何といっても月々の返済額が一定だという点です。
そのため、返済当初から家計にかかる負担はそれほど大きくなりません。 毎月の支払額が定額だと、予算も組みやすいでしょう。
しかし、返済期間の前半は元金に充当される金額が少なくなります。 そのせいで返済期間は長くなり、結果的に支払わなくてはならない利息の総額が増えてしまいます。
元金均等返済方式・年利12%で90万円借りた時、月々3万円+利息を支払うことになりますが、支払い回数は30回で利息総額は139,500円です。
しかし、元利均等返済方式で月々定額3万円返済した場合だと支払い回数は31回、利息総額は147,200円になります。
わずかな差だとは思うかもしれませんが、借金の額が大きくて金利も高くなるとより差が開きます。
どんな場合に向いているか
借金返済期間が延びても月々の支払額に変動がない方がいいという人は、元利均等返済方式の方がいいでしょう。
しかし、返済期間が長期に渡る場合は、数年先の経済状況も見据えて毎月の支払額を設定しなくてはいけません。 数年先は職が変わって収入が減るかもしれませんし、家族が増えて支出が増えるかもしれません。
支払額をあまりにも大きく設定してしまうと後々困るので、慎重に毎月の支払額を決める必要があります。